海の底に眠る祖国
ちょっとみんな、殺意高くないかい?と志乃は焦った。
ポイント制なんだから、そんな人を傷つける物を持たなくてもいいだろうに。
だが、事は志乃が思うほど簡単ではないようだった。
『扉の先は巨大な迷路になっている。迷路の中には144体のロード君が配置されている。ロード君たちの性能はマシンガン、閃光の2つだけだ。つまりは第4世代ロード君だな!』
ロード君とは、第4次世界大戦時にドイツが開発したロボットだ。
兵士の代わりに敵部隊に突入するロボット。
いわば決死隊。
機械だけど。
突入して一瞬の隙をつくるためだけのロボットなので、性能はあまり良くないと聞いたことがある。
それでも攻撃手段は持っているのか、と志乃は遠い目をした。
第4次世界大戦時といえば、日本では洗濯、乾燥、干し、畳むをしてくれるロボット、センタ君が大ブームを起こしていた時期だ。
なんなのだこの違いは。