海の底に眠る祖国






『ロード君はネオテーザー銃の電圧をくらったら一発でショートする。ちなみに人間も即死だ。ロード君を倒せば2ポイント、人間を殺せば5ポイントだ。1着は100ポイント、その後は5ポイントずつ下がっていく』


ワラワラと周囲が騒がしくなる。

同じ国の者同士、または同盟関係の国たちで集まっているようだ。

未だにアタッシュケースさえ手に入れてない志乃。
とにかく、身を守る方法を考えなきゃ、と思った。

冗談じゃなく、今日が命日になるかもしれない。


『扉を開けて、中に入った者から戦闘開始だ。迷路に入る前の人間を撃つと即失格だぞー』


なるほど。
志乃は閃いた。

つまり皆がゴールした後に扉を開けて中に入れば、後は迷路を解くだけで済むのか。
ロード君は他の人が全滅させてくれることに賭けよう。

私以外エージェントなんでしょ?
いけるって。

そんなふうに、他力本願なことを考えていた志乃は次の瞬間、絶望に落とされる。






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