ガード
『なんでそんなことになってんの?』

またもや混乱しながら返事を打つ。

『警察に匿名でパーティーの際に、出店用のジュエリーを盗む知らせが入ったらしい。』

『ああ、それで怪しい人物がいないがパーティーに参加しながら監視しろってことね。』

『そういうことだ。見張りながら、翔の安全も確保しないといけない。』

『服、どんなの着ていけばいいの?』

女性として一番の心配はそこだ。

するとちょうど翔がグループLINEに入ってきた。

『男性はスーツ、女は着物かドレスな。』

***

『そんな。私、着物もドレスも持ってない・・・』

『『え?』』

あずさと翔からほとんど同じタイミングで返信が来る。

『買いに行けば?』

あずさは私の通帳を見ながら打っているのだろうか。

そんなお金、あるわけがない。

ため息をついて今日はもう寝ようとすると、突然思わぬ返事が翔から帰ってきた。


『一緒に買いに行くか?』

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