好きな人を誘拐してみた。
「そ、そーですか。
私は今、無職なんですか。」

「まぁ、そういうことになりますね。」

しかし、監禁されてるのに

どうしてこんなにも

落ち着いていられるのだろうか?

「あ、これ私の部屋にそっくり」

家具から何まで

置き方までも一緒だった。

自分の服も自分のアクセサリーも。

「再現させてもらいました。」

ただ、一つ私の部屋と違うところがある。

「ここは最上階ですか。」

窓からの景色がおかしいくらい高い。

別に高所恐怖症じゃないけど

びっくりした。

「ここは最上階です。」

「あなたの家ですか?」

「僕の家です。」

「お金持ちなんですね。」

「ありがとうございます。」

なんじゃこの会話。
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