不釣合い。
『ふぁ〜。やっぱ屋上は気持ちいいねぇ。特にこの季節。』
木村さんが秋風に長い髪をなびかせながら言った。
私達はベンチに座りお弁当を広げた。
『私も屋上大好きです。たまに屋上で本読んだりしてます』
『へぇ〜今度面白い本あったら教えてよ』
『今度持ってきますね』
なんてたわいもない会話から急に木村さんが
『タカからのお手紙なんだったの?』
私はお茶を吹き出しそうになった。
木村さんはキラキラと少女のような目で私を見つめてきた。
『た、ただ、ありがとうってそんなメモでした』
私は目が泳いだ。
『はい嘘〜。連絡先入ってたんでしょう?どう?違う?』
『そ、そうでございます』
私はしどろもどろになった。
『そうだと思った。飲んだ次の日桜の連絡先教えて教えてってしつこかったから。私は個人情報は教えられません。自分で聞きに来い!って突っぱねたけど』
木村さんは笑いながら言った。
『で、今日もしかしたらタカが聞きに来ると思って朝からそわそわしてたわけ。』
木村さんの朝の機嫌はそうだったのかと納得した。
『タカが来た時仕事の話は3割くらいで7割は桜の話だったんだよ。真剣に仕事の話をしてると思ったでしょ?』
木村さんが思い出し笑いをした。
あんな緊急の仕事を持って来た時にあの人は何をやってるんだ。
『ずっと今聞いていいかな?今聞いていいかな?ってしつこかったんだから。他の女子社員の目があるからダメって言ったんだよ』
あの時聞かれていたら私は女子社員からいじめられていたかもしれない。
『私が時間内に書類出来ないって言うと桜ちゃんにお願いしてだって。で申し訳無いけど持って来てくれませんか?だって』
私はまんまと長谷川さんの策にハマった形だった。
『なんで、長谷川さん、私なんかの連絡先聞きたいんですか?』
私は自信なさげに木村さんに質問した。
『そりゃ惚れられたんじゃない?』
木村さんが笑いながら言う。
『えーっ??私ですか?』
人に惚れられた経験のない私はなんて言っていいかわからなかった。
『桜は小柄で可愛いから。そりゃ好きになると思うよ』
私は自分でちっとも可愛いと思ったことがない。
なんで私なんか。不思議でたまらなかった。
『まぁタカのファン多いから、夜の道で刺されないようにね〜』
木村さん小悪魔のような笑顔で言った。
『そ、そ、それは困ります〜』
『その時はタカを恨みなさい。私は知らない〜』
『そんな木村さんひどいです!』
『あはは。まぁ気が向いたら連絡してみたら?』
『そ、そうですね。気が向いたらしてみます。無視するのも変ですし。』
『そろそろ、お昼休憩終わるから戻ろっか。頑張れ桜』
木村さんはそう言い残し、階段の方へと向かって行った。
『ま、待ってください!私がな、何を頑張るんですか?』
私は急いで木村さんを追いかけた。
木村さんが秋風に長い髪をなびかせながら言った。
私達はベンチに座りお弁当を広げた。
『私も屋上大好きです。たまに屋上で本読んだりしてます』
『へぇ〜今度面白い本あったら教えてよ』
『今度持ってきますね』
なんてたわいもない会話から急に木村さんが
『タカからのお手紙なんだったの?』
私はお茶を吹き出しそうになった。
木村さんはキラキラと少女のような目で私を見つめてきた。
『た、ただ、ありがとうってそんなメモでした』
私は目が泳いだ。
『はい嘘〜。連絡先入ってたんでしょう?どう?違う?』
『そ、そうでございます』
私はしどろもどろになった。
『そうだと思った。飲んだ次の日桜の連絡先教えて教えてってしつこかったから。私は個人情報は教えられません。自分で聞きに来い!って突っぱねたけど』
木村さんは笑いながら言った。
『で、今日もしかしたらタカが聞きに来ると思って朝からそわそわしてたわけ。』
木村さんの朝の機嫌はそうだったのかと納得した。
『タカが来た時仕事の話は3割くらいで7割は桜の話だったんだよ。真剣に仕事の話をしてると思ったでしょ?』
木村さんが思い出し笑いをした。
あんな緊急の仕事を持って来た時にあの人は何をやってるんだ。
『ずっと今聞いていいかな?今聞いていいかな?ってしつこかったんだから。他の女子社員の目があるからダメって言ったんだよ』
あの時聞かれていたら私は女子社員からいじめられていたかもしれない。
『私が時間内に書類出来ないって言うと桜ちゃんにお願いしてだって。で申し訳無いけど持って来てくれませんか?だって』
私はまんまと長谷川さんの策にハマった形だった。
『なんで、長谷川さん、私なんかの連絡先聞きたいんですか?』
私は自信なさげに木村さんに質問した。
『そりゃ惚れられたんじゃない?』
木村さんが笑いながら言う。
『えーっ??私ですか?』
人に惚れられた経験のない私はなんて言っていいかわからなかった。
『桜は小柄で可愛いから。そりゃ好きになると思うよ』
私は自分でちっとも可愛いと思ったことがない。
なんで私なんか。不思議でたまらなかった。
『まぁタカのファン多いから、夜の道で刺されないようにね〜』
木村さん小悪魔のような笑顔で言った。
『そ、そ、それは困ります〜』
『その時はタカを恨みなさい。私は知らない〜』
『そんな木村さんひどいです!』
『あはは。まぁ気が向いたら連絡してみたら?』
『そ、そうですね。気が向いたらしてみます。無視するのも変ですし。』
『そろそろ、お昼休憩終わるから戻ろっか。頑張れ桜』
木村さんはそう言い残し、階段の方へと向かって行った。
『ま、待ってください!私がな、何を頑張るんですか?』
私は急いで木村さんを追いかけた。