お前のこと、誰にも渡さないって決めた。
○みっくんと私
*
*
「みっくんの彼女になりたいの」
「だから、何回言えばわかんの?おまえだけはムリだっつってんじゃん」
「なんで?なんで私じゃダメなの?……香音ちゃんだって、鈴華ちゃんだって、麗奈ちゃんだって、みんなみっくんの彼女じゃんっ」
それだけじゃないの、知ってるもん。
美結ちゃんだって、一つ年上の里美センパイだって、二つも上の梨絵センパイだって、みんなみっくんの彼女。
「そーいうのは、お互い好き同士じゃなきゃムリだろ」
「私だって、みっくんが、だーいすきだよ?」
「だからって、俺は好きじゃない」
グサリ。
みっくんの『好きじゃない』が、
ナイフのように心に突き刺さる音がした。
………みっくんの、ばか。
「それでも、私は好きだもん」
「勝手にしてろ。俺は帰る」
そう言って、本当に背中を向けて、
家に入っていってしまった。
仕方なく、私も、
みっくんが入った家の隣の家───、つまり自分の家に入った。
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「みっくんの彼女になりたいの」
「だから、何回言えばわかんの?おまえだけはムリだっつってんじゃん」
「なんで?なんで私じゃダメなの?……香音ちゃんだって、鈴華ちゃんだって、麗奈ちゃんだって、みんなみっくんの彼女じゃんっ」
それだけじゃないの、知ってるもん。
美結ちゃんだって、一つ年上の里美センパイだって、二つも上の梨絵センパイだって、みんなみっくんの彼女。
「そーいうのは、お互い好き同士じゃなきゃムリだろ」
「私だって、みっくんが、だーいすきだよ?」
「だからって、俺は好きじゃない」
グサリ。
みっくんの『好きじゃない』が、
ナイフのように心に突き刺さる音がした。
………みっくんの、ばか。
「それでも、私は好きだもん」
「勝手にしてろ。俺は帰る」
そう言って、本当に背中を向けて、
家に入っていってしまった。
仕方なく、私も、
みっくんが入った家の隣の家───、つまり自分の家に入った。