お前のこと、誰にも渡さないって決めた。


私はむっと唇を尖らせる。



「私はすごいって思ったの!!みっくんのこといちばんに応援したいって思ったんだからね!?」





噛み付くように言いながら、

自分の言葉に驚いた。




やっぱり、そうだった。

咄嗟に口から出てきた 『頑張って』は翔太くんでも他の誰でもなく、みっくんに向けたものだったんだ。




いちばんに応援したい。



今日だけじゃなくて、それは、
これからもずっと。



声が届く距離で─────




そんなことを考えたせいか、心の声が思わず口からほろっと零れた。




「みっくんのこと、好きだよ」


え、あっ……!
待って、今のってもしや……!



告白してしまったことに後から気づいて、アワアワと焦る私。



だけど、その心配は無用だった。




「……っ、口を開けばそればっかだな、おまえ」





今までも何度も言ってきたからか、呆れたような表情のみっくん。


それは良いことなのか悪いことなのか……。





だけどね、違うよ、みっくんはなにもわかってない。



今までのと、今日のは全然違うんだから。




私、本気の本気で、みっくんのこと好きなんだから。




私の気持ちも知らないで、みっくんは呆れたようにため息を吐いて。




「そんなに好き好き言って飽きねーの?」


「飽きないよっ」




飽きないよ、飽きるわけない。


だって。


だって、だれよりもきみが好きだから。




< 211 / 387 >

この作品をシェア

pagetop