お前のこと、誰にも渡さないって決めた。

そんなたわいない話も終わろうとしていたとき、みっくんから送られてきたラインにびっくりしすぎて思わずケータイを取り落としてしまった。




[ 1月1日ってヒマ?空いてたら、初詣 行こ]




まさか、みっくんから私を誘うようなことなんて、あるはずもないと思っていたから、


本当にびっくりして。



だけど、嬉しいことには変わりなかったから、




[ 空いてるよ!ぜひ!!]



二つ返事で返したのは言うまでもない。





そして、今ふたりで初詣に行く途中、というわけで。



心配そうな視線を私に向けるみっくんを、見つめ返した。


“可愛い” ってひとことでも言って欲しくて拗ねちゃったけど、みっくんは本気で心配してくれてるんだよね……。




「大丈夫だよ、薬も飲んであったかくして寝てたから、今日はもう万全なの!」



安心してほしくて、笑顔でそう言うとみっくんはほっと肩の力を抜いた。



「そ、」



相変わらずみっくんの返事は素っ気ないけれど、これはなんとなく、照れ隠しなんじゃないかなって思ったから気にならない。



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