お前のこと、誰にも渡さないって決めた。

みっくんは意地悪く笑う。



「わかった?」


「……な、なにが……」


「俺らの関係が、昔とは全く違うってこと」


「っ……!」




うう……私ばっかりドキドキしてるもん、絶対。



────だけど、もうそれでもいいや。

これ以上の幸せなんて、今は見つからない。





「ひまりの初めて、これから全部もらうから」




みっくんも幸せそうに笑うから、もう降参。





「……っ、みっくんにあげるよ、全部……」



「っ!?………あー……これだから鈍感は…」





みっくんが、耳たぶに指先で触れた。


その照れた顔も、笑顔も、これからは全部、私にも見せてね。




「そうだっ」



ドタバタしていて、大事なことを言い忘れていた。




「みっくん、あけましておめでとう!」




ふわ、と微笑みながらみっくんに言う。




「今年もよろしくお願いします」



「こちらこそ」




みっくんが笑顔で返してくれて。




これからもずっと一緒がいいね。

まずは今年一年よろしくね。






いろんな想いを心に秘めて、私も満面の笑みを浮かべた。




< 372 / 387 >

この作品をシェア

pagetop