お前のこと、誰にも渡さないって決めた。
*
*
みっくんの “彼女” になってから、
はや2ヶ月。
3月に入り、冬が終わってそろそろ暖かくなってきた、そんなとある土曜日。
「ねー、ちょっとそこのキミ〜」
「え……っと、私、ですか?」
突然知らない男の人に声をかけられ、人見知りが作動した。
ためらいながらも応えると、その男の人は嬉々として近づいてきた。
「ねえ、1人でなにしてるの?暇なんだったら、俺と遊ばない?」
「ひ、一人っていうか………暇なわけじゃなくて……」
ぐいぐいと迫りくるその人に、しどろもどろになりながらもなんとか交わそうとするけれど、
男の人の力に敵うわけがなく。
「ね、行こ?」
「………っや……っ!」
腕を強引に掴まれて、小さく悲鳴をあげたとき。
後ろから、大好きな声と香りに包まれた。
「なあ、“俺の” になにしてるわけ?」
苛立ちが全面に現れた声。
そのあまりの迫力に、私の腕を掴んでいた力が緩んで、その隙を見逃さずに私は手を振り払った。
「いやあ……別に、何も……」
後ずさりながら、冷や汗を流す男の人をみっくんは、キッと睨んで。
「だったら早く立ち去って。不愉快」
冷たく言い放った。
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みっくんの “彼女” になってから、
はや2ヶ月。
3月に入り、冬が終わってそろそろ暖かくなってきた、そんなとある土曜日。
「ねー、ちょっとそこのキミ〜」
「え……っと、私、ですか?」
突然知らない男の人に声をかけられ、人見知りが作動した。
ためらいながらも応えると、その男の人は嬉々として近づいてきた。
「ねえ、1人でなにしてるの?暇なんだったら、俺と遊ばない?」
「ひ、一人っていうか………暇なわけじゃなくて……」
ぐいぐいと迫りくるその人に、しどろもどろになりながらもなんとか交わそうとするけれど、
男の人の力に敵うわけがなく。
「ね、行こ?」
「………っや……っ!」
腕を強引に掴まれて、小さく悲鳴をあげたとき。
後ろから、大好きな声と香りに包まれた。
「なあ、“俺の” になにしてるわけ?」
苛立ちが全面に現れた声。
そのあまりの迫力に、私の腕を掴んでいた力が緩んで、その隙を見逃さずに私は手を振り払った。
「いやあ……別に、何も……」
後ずさりながら、冷や汗を流す男の人をみっくんは、キッと睨んで。
「だったら早く立ち去って。不愉快」
冷たく言い放った。