お前のこと、誰にも渡さないって決めた。


高校生になって、みっくんは変わってしまった。


入学してすぐに、みっくんに、私の知るかぎり初めての彼女ができた。


それを知ったときはびっくりしたけど、でも、みっくんだもん。




みっくんは、王子様よりかっこいい。



染めてないのに、綺麗な色をしている髪の毛とか、真っ白じゃなく、程よく焼けているのにホクロ一つ見当たらない肌とか。



スッとした鼻筋はみっくんパパ譲りで、綺麗な色の瞳は、みっくんママにそっくり。



昔は私と同じくらいだった身長も、気づけばみっくんの方がずっと高くて。足だって長くて。

そんな足は、中学校のときバスケ部のエースだった名残か、無駄な肉はついていないし。




テレビに出ているどんな俳優さんよりも、昔よく2人で見ていた戦隊モノのヒーローよりも、みっくんの方がずっとかっこいい。




だから、みっくんに彼女ができるのなんて、当たり前だって納得した。


それに、私以外にも、みっくんの良さをわかってくれる女の子がいるんだって嬉しかったんだよ。





なのに……


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