あまりさんののっぴきならない事情
いや……ハゲたおっさんも脂ぎったおっさんも頑張って働いてらっしゃると思いますけどね、と思っていると、桜田が、
「そうか。
あまりさん、もう居なくなるんですよね」
と寂しそうに言う。
草野が、
「なに言ってんのー。
すぐそこのカフェに居るんでしょ。
いつでも行けるじゃないの。
いや、行くわよ、成田さん見にっ」
と桜田に言っていた。
いや……それ、最早、私は関係ないですよね、と思っていると、誰かが、草野が開けたままだったドアをノックしていた。
すっきりした男前がスーツを着て立っている。
「やだっ。
来るじゃないの、若いイケメンッ!」
と草野があまりの腕を握りながら言ってくる。
私、やっぱり秘書に来ますっと勝手に決めて、秋月に、
「やだ」
と言われていた。
……あれ?
この顔、何処かで見ましたよ、と思っていると、秋月が、ドアのところに行き、
「どうしたんですか? 大崎さん」
と言っていた。
「いや、今度の株主総会のことで、海里にちょっと……」
「おっ、大崎さんっ!?」
「そうか。
あまりさん、もう居なくなるんですよね」
と寂しそうに言う。
草野が、
「なに言ってんのー。
すぐそこのカフェに居るんでしょ。
いつでも行けるじゃないの。
いや、行くわよ、成田さん見にっ」
と桜田に言っていた。
いや……それ、最早、私は関係ないですよね、と思っていると、誰かが、草野が開けたままだったドアをノックしていた。
すっきりした男前がスーツを着て立っている。
「やだっ。
来るじゃないの、若いイケメンッ!」
と草野があまりの腕を握りながら言ってくる。
私、やっぱり秘書に来ますっと勝手に決めて、秋月に、
「やだ」
と言われていた。
……あれ?
この顔、何処かで見ましたよ、と思っていると、秋月が、ドアのところに行き、
「どうしたんですか? 大崎さん」
と言っていた。
「いや、今度の株主総会のことで、海里にちょっと……」
「おっ、大崎さんっ!?」