あまりさんののっぴきならない事情
大勢の方が楽しいだろ、と言ってくれるが、
「そうですよ。
だから、一人で行く海里さんが楽しくないかなあと思って」
と言うと、
「嬉しいが、お前も初めての社員旅行だろ。
みんなと行け」
と言ってくれる。
「いえいえ、海里さんと行きますよ」
と言って押し問答になってしまった。
「もしかしたら、海里さん、女性の方と約束されてたりとかだったらいけないので、私も海里さんと行きます」
なんとか一緒に行けるよう主張しようと、そんなこと言ってしまう。
「待て。
一緒に新幹線に乗って、目的地について、さよならとか、なんの意味があるんだ……」
「でも、海里さんと新幹線に乗るだけでも楽しいかもしれないじゃないですか。
私は、楽しかったです」
としゅんとする。
海里が寂しいだろうからというのもあるが、自分も海里と二人で新幹線に乗ってみたかったのだ。
それが伝わったらしく、海里は笑った。
「わかったわかった。
新幹線に謎の恋人疑惑とか遠慮したいからな」
草野辺りが社内に尾ひれ付けて広めそうだ、と言う。
「そうですよ。
だから、一人で行く海里さんが楽しくないかなあと思って」
と言うと、
「嬉しいが、お前も初めての社員旅行だろ。
みんなと行け」
と言ってくれる。
「いえいえ、海里さんと行きますよ」
と言って押し問答になってしまった。
「もしかしたら、海里さん、女性の方と約束されてたりとかだったらいけないので、私も海里さんと行きます」
なんとか一緒に行けるよう主張しようと、そんなこと言ってしまう。
「待て。
一緒に新幹線に乗って、目的地について、さよならとか、なんの意味があるんだ……」
「でも、海里さんと新幹線に乗るだけでも楽しいかもしれないじゃないですか。
私は、楽しかったです」
としゅんとする。
海里が寂しいだろうからというのもあるが、自分も海里と二人で新幹線に乗ってみたかったのだ。
それが伝わったらしく、海里は笑った。
「わかったわかった。
新幹線に謎の恋人疑惑とか遠慮したいからな」
草野辺りが社内に尾ひれ付けて広めそうだ、と言う。