セツナイ.
皐月、冬太
さつきとうた
ドキドキする
名前を見るだけで
ドキドキ…って
「ん?次、皐月って子」
私の異変に気づいたのか、文郁がわざわざ教えてくれた。
「あ、うん…!!あ!!」
ガシャーーーンッッ
動揺が表に出てしまった。
机に置いていた水筒と筆箱を落とした。
「やばい、やばいやばい。あ、ごめん、ありがとう」
筆箱の中身が散乱し、近くの人が拾ってくれる。
「ほんまアホや(笑)」
「こっちまで転がってきてたわ」
朔真の席まで転がって行った消しゴムをもらいながら、朔真が私に言う。
「アホって言うな」