午前0時、魔法が解けるまで。
プロローグ
御伽とは程遠い
「あのね、優衣。私、彼氏ができたの。」
その重大事件は、女子大生によくある何の変哲もない、日常的な会話から始まった。
「へえ。おめでとう!」
友人からの喜ばしい報告に私はパッと笑った。
「あのね、それで……」
もじもじと申し訳なさそうに、そして恥ずかそうにする友人に私は首を傾げた。
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御伽とは程遠い