午前0時、魔法が解けるまで。







投げ散らかした物の中からポケットティッシュを探し出し、一枚取り出して鼻をかむ。



「なんだ、案外元気じゃんか」


「うー……美香を選んだのは先輩だからさぁ。つまり私に魅力が足りなかったわけだから……仕方ないよ」


「はあ。アンタはどこまでいい子ちゃんなんだか」




ずびずびと鼻をすする私に由美子は呆れたようにため息をついて、服が汚れるのも構わずに袖で私の涙でグチャグチャになった顔を拭いた。









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