午前0時、魔法が解けるまで。









『はい。砂川です』


「……砂川さん?」



まさか本当に出るとは思わなくて、私は一瞬自分の耳を疑ってそう聞き返してしまった。



『もしかして優衣ちゃん?』




私からは一度も名乗ったことがなかったのだが、彼は私の名前を知っていた。


よく知っているような、馴染んだ口調で、彼は私の名前を呼んだ。










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