午前0時、魔法が解けるまで。










「会いたい、です」




小さく呟いた声は彼に届いただろうか。



時間にすればほんの一秒程度だったと思うけど、一瞬の沈黙は酷く重く、長く感じられた。




『……優衣ちゃん。今どこにいるの?』



子どもをあやすような優しい声が鼓膜を震わせる。










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