午前0時、魔法が解けるまで。










「歩けるなら、移動しよう。何か飲んで少し休んだ方がいいよ」



歩けないなら抱っこしてあげるよと冗談なのか本気なのかわからないいつもと同じ口調で言うから、私は慌てて首を横に振った。


大げさなまでに残念そうな顔をする砂川さんに少しだけ笑ってしまう。




すっかり彼のペースに飲まれて、涙もいつの間にか引っ込んでいた。









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