午前0時、魔法が解けるまで。
第三章
剥がれ落ちた仮面
大学の講堂。
昼休みがあと少しで終わるかという頃で、人の姿はまばらだった。
今日は午後からの講義しかないので、コンビニで買ってきたメロンパンを頬張りながら、私はスマートフォンをぼんやりと見つめていた。
砂川さんとカフェに行ったあの日以来、美香とは連絡が取れていない。メッセージアプリにメッセージを送ってみても、既読はつくが返事が来ないのだ。
美香は数少ない女の子の友達の一人。
もしも私が増田先輩とのことで恨んでいるとか思われていたらどうしようかと考え、一度コンタクトを取りたいんだけど。