午前0時、魔法が解けるまで。
「美香に……呼び出されて……」
「は!?」
まさか美香の名前が出てくるとは思っていなかったのか、由美子はガッチャン!と音を立てて救急箱をデスクの上に落とした。
落下の衝撃でデスクに積まれたプリントが床に散らばる。
「資料室行ったら……男の人が3人いて」
「わかった、わかったから優衣。あたしが悪かった。辛いこと思い出させてごめん」
私が二の句を紡ごうとするのを、由美子は私の肩に手を置くことで制止した。