午前0時、魔法が解けるまで。
「俺がいない間にこんなことになるなんて……」
後悔と、怒りと。
色んな感情が入り交じったような砂川さんの声に私は少し身を固くする。
あの穏やかな砂川さんが、こんなに感情をあらわにするなんて。
砂川さんは私のおでこの傷に気が付いたようで、腰から手を離して私の前髪を上げた。
恐らくまだかさぶたにはなっておらず痛々しくグロテスクな光景が砂川さんの視界に入っているはずだが、彼は顔色を変えずに手を離し、私の身体の至るところを確かめるように触り始めた。