午前0時、魔法が解けるまで。







『迎えに行くから待ってろ。砂川んとこ行くぞ』


「そんなことできるんですか?」


『事務所の寮なら俺も住まわせてもらってるからカードキーで簡単に入れる。お前はなんか、スタッフかなんかのふりしてりゃ大丈夫だろ』



そんな漫画じゃないんだから、と反論しようとするが彼はどうやら真剣なようで病院の名前と部屋番号を聞いてきた。


私は机の上に置かれたカルテによく似た資料にそれらの情報が書かれていることに気付き、口頭で伝えると『俺が今いるとこのすぐ近くだな』の声のあとにすぐに電話が切られた。






< 273 / 398 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop