午前0時、魔法が解けるまで。






「ほら、早く来い」


「え?そこ窓」


「ああ」



窓を開けて何をするつもりなんだと私が身構えていると、痺れを切らした逢坂くんが大股で私の座るベッドの前に来て私を抱き上げた。



「ちょっと待ってください!何をする気ですか!?」


「飛び降りるんだよ」



そう言いながら逢坂くんは私を米の袋のように肩に担ぎ上げて、空いた手で乱雑な動作でパイプ椅子を窓辺に設置する。






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