午前0時、魔法が解けるまで。
「正気!?ここ2階ですよ!?」
「2階くらいなら死なねーよ。下は芝生だし、最悪骨折で済むだろ」
「最悪すぎ!!」
パイプに登って窓枠に手をかける逢坂くん。
1人で飛び降りるならともかく、私を抱えたままは大丈夫なのだろうか。
「私まだ死にたくないぃぃ……!」
「死なないために大人しくしてろ」
そう言いながら窓辺に足をかけて、私を横抱きに抱え直して落ちないようにしっかりと配慮してくれた。
それでも怖いものは怖い。