午前0時、魔法が解けるまで。
「あ、薫くん」
ドラマの放送が終わったかと思えば、ぱっとニュース番組に切り替わる。
右上には「LIVE」と表記されており、これが生放送であることがわかった。
良かった、謹慎解けたんだ……。
『皆様お世話になっております。砂川薫です』
いつものキラキラスマイルとは違う、真剣な表情の薫くんが堅い口調でそう言って深く頭を下げた。
雰囲気からおよそスキャンダルに対しての謝罪をするのであろうことを察することができ、荷物を整理する手を止めてベッドに腰を下ろした。