午前0時、魔法が解けるまで。
まだ2日しか経ってない、そう言おうとすると急に室内が騒がしくなった。
「うるっさ……何だ?」
由美子が不快そうに顔をしかめて、騒音の元になっている方へ視線を向ける。
つられるようにして私もそちらを見ると、講堂の広い入り口に学生の群れができている。
ほとんどが女の子で、時折男の人も興味深そうに近付いていた。
「おい、邪魔だ退け!!」
地面を揺らすような激しい怒声が響いて私は肩をすくめた。
その直後に学生の群れは扉を避けるようにしてサッと移動した。