午前0時、魔法が解けるまで。






「1時間ロック……マジかよ……初めて見たわ……」



どうやら先ほどのボタン連打によって端末使用のロックがかかってしまったらしい。



「か、薫くん……」



以前逢坂くんが言っていた「砂川もただの人間」とはこういうことだったのだろうか。

昔とは打って変わって、キラキラ王子様だと思っていたのにまだ子どもっぽい一面もあるんだ。


スマートフォンを持って絶望している逢坂くんを尻目に、私は砂川さんと連絡先の交換をした。以前はアプリのみの連絡先だったが、今回は電話番号だ。


よりいっそう繋がりが深くなった気がして少しだけ嬉しくなった。







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