午前0時、魔法が解けるまで。






講堂に戻るために逢坂くんと長い廊下を歩いている途中、進行方向の右側にある曲がり角に由美子の背中が見えた。



「あ、待ってください逢坂くん!」


「あ?何だよ」



せっかくだから由美子と合流して講堂へ戻ろうと思い駆け足で由美子に近づく。

名前を呼べば由美子がこちらに気がついたようで身体を少しひねってこちらに顔を向けた。


私の姿をその目に捉えた由美子は驚いたように目を見開いて慌てて手で私を払う仕草をした。






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