午前0時、魔法が解けるまで。
「……み、美香……」
いつしか私を襲おうとした、かつての友人。
私は身体を強ばらせて、ぎこちない動作で後ろに一歩下がった。
由美子の制止を振り切った美香が私の目の前に立って私は口元を引きつらせた。
「優衣!お願い、助けて!」
「おい美香!」
美香が私の肩を掴んだかと思えば、そのまま床に膝をついた。
由美子が怒りをあらわにして美香の肩を掴んで引き剥がそうとするが、美香が私の手をがっちりと握っているためそれは叶わなかった。