午前0時、魔法が解けるまで。






「そしたら、"別れよっか"って何でもない風に」


「白戸!」



逢坂くんの声が響いて、温かい人の肌のような感触に包まれて私は瞬きをした。


どうやらショックで一瞬倒れかけた私は、すぐ近くにいた逢坂くんが抱き寄せたことによって支えられたらしく、すぐに意識を戻すことができた。



「……うそ」



ふらつく足でどうにか一人で立とうとするけれど、足元がおぼつかない。


逢坂くんが私の前に腕を差し出すようにして、それに掴まってようやくバランスを取る。







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