午前0時、魔法が解けるまで。






「自分の気持ちに決着をつけたかったの……あの人が本当にひどい人なんだってわかれば、楽になれる気がして……」



卑怯なことを言っているのはわかっている。


美香ため、薫くんのためなんて理由をつけたって、結局は自分のためでしかない。



「ごめんね、そんなふうに君を追い詰めるつもりはなかったんだけど……」



いつの間にか薫くんがベッドに膝をついて身を乗り出していた。






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