胸キュン、はじめました。
「えっと、篠田さんは彼氏、欲しいの?」
口ごもりながらそう言った入江くんは、他人行儀ながらもさっきリイちゃんと話してた時より柔らかな口調だった。
というか、私の名前知ってたんだ。まぁ、私も入江くんの名前くらいは知ってたけど。
話した事もない別クラスの人って名前すら知らないものだと思ってただけに意外だ。
「まぁ、そうだね。人並みに?」
「ふーん」
入江くんは考え込むような仕草で、リイちゃんを見やった。
「あの、リイちゃんはこう言ってくれてるけど、気にしないで」
「具体的に聞くけど、リイはどういうつもりで俺を呼んだんだ?」
そんな真剣にならなくてもいいのに。そもそもなぜそっちを向いて話すのだろう。
再び私は入江くんの背中を見つめる事になった。
「澪ちゃん、さっき二人で話してた事、全部ハヤテちゃんに言ってもいい?」
コロンとしたビー玉みたいな澄んだ瞳が、私の能面な顔を映し出した。
まぁ、隠してる訳でもないし、別にいっか。減るもんでもないし。
「うん、別にいいよ」
「じゃあ言うね……」
そう言ってリイちゃんは入江くんに事の始まりを話し始めた。
口ごもりながらそう言った入江くんは、他人行儀ながらもさっきリイちゃんと話してた時より柔らかな口調だった。
というか、私の名前知ってたんだ。まぁ、私も入江くんの名前くらいは知ってたけど。
話した事もない別クラスの人って名前すら知らないものだと思ってただけに意外だ。
「まぁ、そうだね。人並みに?」
「ふーん」
入江くんは考え込むような仕草で、リイちゃんを見やった。
「あの、リイちゃんはこう言ってくれてるけど、気にしないで」
「具体的に聞くけど、リイはどういうつもりで俺を呼んだんだ?」
そんな真剣にならなくてもいいのに。そもそもなぜそっちを向いて話すのだろう。
再び私は入江くんの背中を見つめる事になった。
「澪ちゃん、さっき二人で話してた事、全部ハヤテちゃんに言ってもいい?」
コロンとしたビー玉みたいな澄んだ瞳が、私の能面な顔を映し出した。
まぁ、隠してる訳でもないし、別にいっか。減るもんでもないし。
「うん、別にいいよ」
「じゃあ言うね……」
そう言ってリイちゃんは入江くんに事の始まりを話し始めた。