胸キュン、はじめました。
それは、手のひらサイズのひよこのぬいぐるみで。
「……何これ?」
「澪がトイレに行ってる間に、観覧車のチケット売り場で見つけたんだ。この観覧車のマスコットキャラらしい」
「へぇ、可愛いね」
なぜかわからないけど、ひよこのくせに太い眉毛を携えて、毛色がこの観覧車と同じ真っ赤だ。
「それ、やるよ」
「えっ、いいの? 入江くんが買ったものでしょ」
気に入ったから買ったんでしょ? だったらダメじゃん。
「今日の昼飯のお礼」
「でも……」
「気に入らないんだったら返してもらうけど」
そう言って、入江くんは私の手からひよこを奪い取った。
「えっ、いる!」
そう言って入江くんの手からひよこを救出……もとい、奪い返した。
「初めから素直にそう言えばいいのにな」
笑いながら入江くんは私の頭を撫で付けた。その隙をついて入江くんの膝に座りっぱなしだった私が立ち上がろうとしたら、入江くんの股の間に座る形で、また抱きしめられてしまった。
「……何これ?」
「澪がトイレに行ってる間に、観覧車のチケット売り場で見つけたんだ。この観覧車のマスコットキャラらしい」
「へぇ、可愛いね」
なぜかわからないけど、ひよこのくせに太い眉毛を携えて、毛色がこの観覧車と同じ真っ赤だ。
「それ、やるよ」
「えっ、いいの? 入江くんが買ったものでしょ」
気に入ったから買ったんでしょ? だったらダメじゃん。
「今日の昼飯のお礼」
「でも……」
「気に入らないんだったら返してもらうけど」
そう言って、入江くんは私の手からひよこを奪い取った。
「えっ、いる!」
そう言って入江くんの手からひよこを救出……もとい、奪い返した。
「初めから素直にそう言えばいいのにな」
笑いながら入江くんは私の頭を撫で付けた。その隙をついて入江くんの膝に座りっぱなしだった私が立ち上がろうとしたら、入江くんの股の間に座る形で、また抱きしめられてしまった。