胸キュン、はじめました。
「……じゃあ、別に来てもいいけど」

「ほんと? いえーい!」


私が喜んで手をバンザーイってしたら、入江くんはその手を掴んでこう言った。


「その代わり俺が部活終わるまで待ってるのが条件な」

「なんで?」

「だって、どう思ったか、他に気にかかる奴がいたかとか報告必要だろ」

「それは明日でもいいのでは?」

「報連相は速さが大事だろ」


そうかな。って疑問から、そうかも。って共感した私は入江先生の指示に従うことにした。


「じゃあ終わるまで待ってるから」

「わかった」


入江くんは万歳していた私の手を離して、そのままポケットからスマホを取り出す。


「じゃあ終わったら連絡つくように、澪の連絡先教えて」

「そうだね」


部活終わった後着替えたりとかあるもんね。

私もポケットからスマホを取り出して、連絡先を交換した。


「じゃ、後でな」

「うん」


バイバイって手を振りながら、入江くんは部活に行ってしまわれた。

サッカー部ってバスケ部と同じく花形スポーツだ。スポーツ観戦とかあまりしない私はちょっと緊張する。

そんな風に思いながら、鞄を持って校庭に向かった。


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