胸キュン、はじめました。
ーーどうして欲しい……?
具体的に聞かれると、どうして欲しいのか分からないけど。
とりあえず……。
「ひとまずどうやったらキュンとするのかを、教えて欲しいかも」
「はっ……?」
最大級の“はっ?”をいただきました。ありがとうございます。
当然の反応かと思いますので、驚いたり、傷ついたりはいたしません。
そしてこの後に言われるとしたら……。
「そんなもんどうやって……ってか、マジで今までに一度もないのかよ?」
はい、ビンゴ。私の想像通りにございます。
中学の頃にもこの話にまで発展した事がある。その時もこんな反応されたっけ。
相手は女子だったからここまで露骨な言い方はしなかったけど、私からすれば同じこと。
「ないと思う。いや。あったのかな? あったのかどうかがわかんないんだけど」
「いや、そんな回答する地点でないだろ」
呆れたのか、入江くんはがっくり肩を落とした。
「じゃあどうしたらいいと思う? 百戦錬磨的には」
「その呼び名はやめろ」
「じゃあ十戦錬磨的には?」
「もっとやめろ。数字減ってるわりに聞こえばえの悪さは変わってねーし」
なかなか細かいな、入江くんてば。
「じゃあシンプルに入江くん。入江くん的にはどうなの?」
「そうだな……」
入江くんがふっと窓の外を指差した。私はその先にあるものを確認しようとして顔を向けた瞬間、少し肌寒いと思っていた私の体温は上昇した。
具体的に聞かれると、どうして欲しいのか分からないけど。
とりあえず……。
「ひとまずどうやったらキュンとするのかを、教えて欲しいかも」
「はっ……?」
最大級の“はっ?”をいただきました。ありがとうございます。
当然の反応かと思いますので、驚いたり、傷ついたりはいたしません。
そしてこの後に言われるとしたら……。
「そんなもんどうやって……ってか、マジで今までに一度もないのかよ?」
はい、ビンゴ。私の想像通りにございます。
中学の頃にもこの話にまで発展した事がある。その時もこんな反応されたっけ。
相手は女子だったからここまで露骨な言い方はしなかったけど、私からすれば同じこと。
「ないと思う。いや。あったのかな? あったのかどうかがわかんないんだけど」
「いや、そんな回答する地点でないだろ」
呆れたのか、入江くんはがっくり肩を落とした。
「じゃあどうしたらいいと思う? 百戦錬磨的には」
「その呼び名はやめろ」
「じゃあ十戦錬磨的には?」
「もっとやめろ。数字減ってるわりに聞こえばえの悪さは変わってねーし」
なかなか細かいな、入江くんてば。
「じゃあシンプルに入江くん。入江くん的にはどうなの?」
「そうだな……」
入江くんがふっと窓の外を指差した。私はその先にあるものを確認しようとして顔を向けた瞬間、少し肌寒いと思っていた私の体温は上昇した。