胸キュン、はじめました。
ーー放課後。
「おっ、ちゃんと来たな」
入江くんは靴箱の隅で壁に溶け込むようにして私を待っていた。
「はぁ、まぁ」
曖昧に返事をした私に対して、入江くんはケラケラと笑う。意外と彼は笑い上戸なのかもしれないな、なんて思い始めていた矢先、
「じゃあ行くか」
そう言って私の手首を掴んで校庭に出た。
「えっと、どこに行くの?」
「放課後といえば部活だろ。部活してるやつってモテるやつ多くね?」
「んー? たしかにそうかも」
安直だけど、そうかもしれないな。そう思ってあたしはその意見に同意した。
「女子に人気の男子をリサーチしといたから、そいつらを片っ端からチェックしに行こうぜ」
そう言ってペラリと見せたのは名前が書かれたリストの紙だった。でもそれは可愛らしく丸っこい字で書かれてるからきっと、書いたのは入江くんじゃないと思う。
ともあれ、なんてマメな人なんだろう入江くんて。
思わず小さく拍手しそうになったけど、片手を掴まれていたせいでそれは出来なかったから変わりにそのリストをマジマジと見つめた。
するとーー。
「あれ、入江くんの名前も入ってるんだね」
そういえばリイちゃんが言ってたっけ。入江くんもモテるんだって。
そう思って感心しそうになってた矢先、リストの紙はくしゃくしゃとポケットの中にしまわれてしまった。
「おっ、ちゃんと来たな」
入江くんは靴箱の隅で壁に溶け込むようにして私を待っていた。
「はぁ、まぁ」
曖昧に返事をした私に対して、入江くんはケラケラと笑う。意外と彼は笑い上戸なのかもしれないな、なんて思い始めていた矢先、
「じゃあ行くか」
そう言って私の手首を掴んで校庭に出た。
「えっと、どこに行くの?」
「放課後といえば部活だろ。部活してるやつってモテるやつ多くね?」
「んー? たしかにそうかも」
安直だけど、そうかもしれないな。そう思ってあたしはその意見に同意した。
「女子に人気の男子をリサーチしといたから、そいつらを片っ端からチェックしに行こうぜ」
そう言ってペラリと見せたのは名前が書かれたリストの紙だった。でもそれは可愛らしく丸っこい字で書かれてるからきっと、書いたのは入江くんじゃないと思う。
ともあれ、なんてマメな人なんだろう入江くんて。
思わず小さく拍手しそうになったけど、片手を掴まれていたせいでそれは出来なかったから変わりにそのリストをマジマジと見つめた。
するとーー。
「あれ、入江くんの名前も入ってるんだね」
そういえばリイちゃんが言ってたっけ。入江くんもモテるんだって。
そう思って感心しそうになってた矢先、リストの紙はくしゃくしゃとポケットの中にしまわれてしまった。