二頭(二人の男)追うもの…バチが当たる
バチが当たった!?

彼らとは一度っきりの過ちと思っていたあたしは、彼らのおしの強いアプローチで、そのままふたりと付き合う事になってしまったのです。

そんな彼等と付き合うようになって、既に半年が過ぎた。



「それって二股だよね?どうするの?先が無いっていつも焦ってるあんたは、何がしたいの!?」

今日は、大学時代からの親友である小鈴の家に、遊びに来ている。

小鈴には昔から何でも話せた。あたしが倫理に反することをしても、怒りはするが見捨てはしない。

「……分かりません…」

「別にさ、私はこまめが幸せなら良いよ?でも、いつまでもそんな事続けられないでしょ?」

そうなのだ。
続けられないって事は、自分がよく分かってる。

毎週金曜日の夜、ホテルのバーで槇さんと会い、そのままホテルに泊まる。週末ずっと一緒に居たいという槇さんに、資格を取るための勉強をしたいからと言って、土曜の夕方ホテルで別れる。

そして、その夜には、輝一君がうちに泊まりに来る。輝一君に手料理を作ってあげ、日曜日一日インドアデートする。輝一君にも、土曜日は仕事だからと嘘をついているのだ。

だから、月曜日の朝は辛く、クタクタの体で一日仕事をしなくてはいけない。上司や同僚に飲みに誘われる事もあるが、全て断り帰って来る。そしてシャワーを浴びると食事も取らずに死んだように寝る。じゃないと、一週間もたない。





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