楕円の恋。
私達はルールがわからないなりに、周りの人達に合わせて応援した。

一進一退の攻防で前半戦は0対0でハーフタイムを迎えた。

『涼ちゃんラグビーってすごいね。格闘技見てるみたいで興奮する!』

圭子ちゃんはすごくテンションが上がっていた。

逆にあかりちゃんは、

『人がぶつかる時、思わず目を背けちゃうよ』

少し苦笑いだった。

私はと言うと、試合中背番号10番を無意識に目で追っていた。

前半戦を見てわかったことは、影山君はボールを蹴ることが多いこと、人がごちゃごちゃしているところにはあまりいないことだった。

なので、比較的目で追いやすかった。

ボールの場所は全然わからなかったけど。

そうこうしているうちに後半戦が始まった。
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