楕円の恋。
午後の練習始まり、1時間ぐらいだろうか。

影山君は隣のグラウンドで1人でずっとボールを蹴っていた。

私は自分の仕事をしながら、チラチラと隣のグラウンドに目をやっていた。

私が少し目を離した隙に影山君はいなくなっていた。

私はサッカー部の練習に集中しようと思った。

『じゃあ今日の練習最後は紅白戦な、今日の紅白戦は面白くなるぞ〜』

選手を集めて、悪魔のような笑みを浮かべ監督が言った。

『田中!片桐!お前らをキャプテンに2つのチームに分ける!チームは俺がさっき決めたから二手にわかれろ!』

『さて、負けた方のお楽しみ罰ゲームは、、、GGダッシュ5本な。いや、10本かな?』

くっくっくっと監督が笑った。

監督。あなたは本当の悪魔ですよ。鬼ですよ。

私は選手達に同情した。

でも、監督は選手をよく見ていて、うまい具合に実力が拮抗したチームが2つ出来上がっていた。

私は個人的に片桐先輩と田中先輩の勝負が見てみたかった。

どっちが勝つんだろう。

私はワクワクした。
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