ココロリズム
アキ・・・今頃授業受けてるかな・・・

お母さんも、働いてるのかな・・・


さまざまな思いが、美優の心の中を大きくしていく。


兄貴も―――・・・


その瞬間、私の周りの空気が止まった。


兄貴は・・・私にとってどんな存在なのだろう?

どんな存在だったのか・・・?


分からないことだらけだった。

どんな時も。



気づけば、もう4時だった。



家路を歩く、美優の背中は何かを見つけたように明るかった。



「ただいま」


「おう、遅かったな」



いつもの兄貴の優しい声。



「夕飯できてるぞ、先に食うか?」



何かを想ってくれてる声。



「いや、先に風呂入ってくるよ」







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