ココロリズム
「お前、またメールばっかしてんのか?」
突然の声に、ふっと我に返る。
「ゆっ・・・優喜!えらく風呂から出んの早くねぇか?」
「俺はお前と違って時間かかんねぇんだよ」
「あっそ!ほんとムカつくよ、優喜!」
「なんだとー?」
・・・本当は、ムカついてなんかなかった。
ただ、この時々おこる不安な気持ちから、逃れたかっただけ。
「・・・なんかあったのかよ?」
不意に、頬を伝い、流れてゆく熱い涙。
「・・・いつものお前じゃねぇぞ?」
何だ?これは。涙より熱い、この気持ちは・・・何なんだ?
「・・・るせぇ・・・」
「は?」
「・・・うるせぇつってんだろ!!」
違う、違う、違う!
あそこにいたのは・・・優喜じゃなかった。