そのキスで、忘れさせて











仕事を終え、家に帰る。

そして誠の荷物をまとめ、誠を待った。

歯ブラシに、Tシャツ。

下着に、ジーンズ。

誠のせいでハマってしまった漫画や、Fの艶の自伝まで。

その一つ一つが思い出を持っていて、見ているだけで辛かった。

でも、今はいい思い出だと思える。

……遥希のおかげで。





誠、ありがとう。

あたしも別の道を歩んでいけそうだよ。



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