そのキスで、忘れさせて
遥希のくせに。
乱暴で俺様で、ナルシストの遥希のくせに、なんでこんなに甘くて優しいの?
とっくに遥希のことが好きなのに、どんどん好きが溢れてくる。
何回も口付けを交わす。
今まで押さえていたものを、吐き出すかのように。
身体が痺れ、甘く胸がときめいて、もっともっとこうしていたいと思う。
「……ふッ……」
吐息が漏れ、間近で視線がぶつかる。
遥希のその甘い瞳にとろけてしまいそう。