そのキスで、忘れさせて





「はっ……はぁぁぁぁ!?」




予想もしないその悪夢に、あたしは大声をあげていた。




「なっ……なんでTODAYなの?

あたしたち……女子だよ?

それにもう、時間もないのに!」




慌てるあたしに、泉はにこやかに言う。




「ほら!だって由紀先輩、TODAYのファンだし……

美咲以外は一ヶ月前から練習してるし」



「なんで今まで黙ってたの!?

それに、なんであたしが遥希なの?」



「だって美咲だったらすぐに出来るだろうし……

遥希に似ているもん」



「はぁ?」



「なんとなく遥希に似ているもん」


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