そのキスで、忘れさせて
「美咲、二次会行くでしょ?」
「え?」
「みんな行くっていってるよ?」
みんな行く、そう言う言葉に日本人は弱い。
それは、あたしも例外ではない。
泉を始めとする同僚に誘われて、断れなくなってしまった。
携帯には、遥希からラインが届いていた。
ーパンツ、見せてねぇか?
ー見せる訳ないじゃん
ー襲われてねぇか?
ーそれもない。
そして、付け加えた。
ー二次会に行ってくる!
そのメッセージに既読マークが付くことはなかった。
そして、迎えた二次会。
披露宴で誠と関わることのなかったあたしは、すっかり安心していた。
ここで悲劇が起こるなんて、思ってもいなかった……ーーーー