そのキスで、忘れさせて
昨日の昼はともかく、夜に何も食べられなかったのは間違いなくあたしのせいだ。
酔っ払いのあたしが遥希を呼び出して、話をさせて。
遥希は何も食べていないのに、ずっとあたしに付き合っていてくれたんだ。
その事実に胸が痛む。
そして……
昨夜の遥希の話を思い出した。
遥希はあたしをすごく大切にしてくれて……
心から幸せだと思ったんだ。
急いで作ったボリューム満点の豚丼とサラダを食べながら思った。
あたしはこうやって、遥希といていいんだよね?
遥希を信じていいんだよね?