そのキスで、忘れさせて
「藤井賢一!?」
隆太がいきなり素っ頓狂な声を上げ、
「……んだよ」
嫌そうに遥希が睨む。
それでも、隆太は気にしないみたいで。
「君、いつの間に賢一君と仲良しになったの?
……てか、昨日の収録後もF死ねとか、碧ぶっ殺すって言ってたじゃん」
「お前が俺に仕事振るからだろ」
隆太の言葉に、遥希は相変わらず嫌そうな顔をしていた。
そして、何か言おうと口を開いた時……
「僕も玄は苦手だな」
そう言ったのは、修也だった。