そのキスで、忘れさせて
「ハルキ……」
遠慮がちに彼を呼ぶ。
再び振り向いた彼と視線がぶつかり、ドキンとなった。
ビッグマウスだと思ったけど……
彼の瞳から目が離せなくなった。
二重で大きくて、少しだけつり上がった綺麗な瞳。
まるで吸い込まれてしまいそう。
イケメンというのは嘘ではないのかもしれない。
思わず見惚れていると、
「なんだ?用はねぇのか」
イラつく言葉を吐かれた。
だから、勢いに任せて言ってしまった。
「ハルキはあたしの彼氏なの?」