そのキスで、忘れさせて
美人な如月ユイカが相手なら、自分は敵わないと諦められるよね。
だけど、そんな如月ユイカでさえ批判されていたんだ。
あたしだったら、どんな酷い言葉を投げられるんだろう。
考えたくもない、だけど、考えられずにはいられなかった。
「ネットも大荒れだよ?
納得いかないって」
「そうだよね……」
思わず呟いてしまった。
あたしの言葉を聞き、泉はあたしも納得していないと思ったのだろう、さらに話を続ける。
「どんな美人かな?
それとも、お金持ちなのかな?」
そんな泉に聞いていた。